品質データ活用への道 Vol7
アナログ測定機器のデータに補完すべき情報とは?
近年デジタルノギスやマイクロメータが一般的になってきましたが、アナログのノギスやマイクロメータもまだ多数使用されており、測定データを手入力する事もあります。
データを活用するためには、データをとるだけでなく、検査対象ごとにデータをまとめる必要があります。
デジタルデータが出力できるタイプの機器でも多く場合ハンドツールと呼ばれる機器は数値のみ出力されます。
品質データとして管理するためには、データに付帯するトレーサビリティ情報が必要です。
少なくとも、「何の部品の何についての評価か?」と情報がなければ単なる数字の羅列でしかありません。
測定機器は種類によって下図のように出力データの内容や、フォーマットが異なります。
一つの製品の検査データが測定機器ごとにバラバラだと管理が困難です。情報を検索するために個々のファイルや紙媒体の内容を確認する必要があるため検索性が悪く、直ぐに目的の情報へ辿り着く事が出来ません。
データベースへデータを統合して一元管理するためには、ある一定のルールに沿ってデータを集約する必要があります。管理上、機器から出力されるデータに足りないものは別途補完する必要があります。
管理情報を付帯させて検索性を高めるだけなら管理数によってはExcelでも管理できます。しかし構造化されていないデータの最大の弱点はデータの視点(切口)を変えられない事です。例えば、平常時は下図のように部品ごとにデータを管理するのが一般的です。
ここで、ノギスで測定したデータにバラつきが大きく、検査工程に問題がある事が分かったとします。この時、INDEQSの構造化データであれば下図のようにノギスをキー情報としてデータの切口を変え、ノギスの検査データのみを素早く抽出し、他の製品に同様の問題が発生していないか僅かな時間で確認する事ができます。
つまり、やみくもに付帯情報を増やせば良い訳ではなく、柔軟なデータ構造を持たせるために必要な情報を漏れなく充足させることで、品質管理に必要な、「多面的にデータを捉える」という有効なデータ活用が可能となるのです。
少し話が逸れましたが、このような理由で品質データは構造化する必要があります。ノギスやマイクロメータのようなハンドツールは通常、数値データしかありませんので、収集したデータに構造化のための定義情報を付加する必要があります。
INDEQSシリーズのi-Recordはこのようなハンドツールやマニュアル測定機器の数値データに、部品名や特性名、公差情報、シリアル番号などを漏れなく補完し、品質管理に必要な情報を集約したJSONファイルを生成します。
キャプチャされたデータはリアルタイムでグラフ化、可視化されます。
データ収集の方法やトレーサビリティ情報を付帯する手順は下の動画をご覧ください。
生成されたファイルはi-Collectorによって他の測定機器のデータ同様にデータベースへ統合されます。
i-Collectorはi-Recordが生成したJSONファイルだけでなく、あらゆる測定機器が出力するファイルを一元的にデータベースへ登録する事ができる高機能アップローダです。i-Collectorについては下記の動画をご覧ください。
品質データ活用についてのご相談はコチラまで。相談無料です。
INDEQSの資料ダウンロードはコチラから。