i-FLEX

測定データを統合して分析、工程能力評価などを行う場合、必ず課題となるのがデータ統合の問題です。i-FLEXは測定データとして出力されるCSV、TXTなどのテキストベースファイルと、データ入力で頻繁に使用されるEXCELのデータファイルを統合し、標準フォーマット(JSON）へ自動変換します。JSONフォーマットは可読性が高く、且つデータベースとの親和性も非常に高いのが特徴です。世界中の多くのアプリケーションソフトで使用されている汎用フォーマットで、INDEQSシリーズのソフトウェア群もJSONを標準フォーマットとして採用しています。

i-FLEXで各測定データのファイルフォーマットごとにINDEQSデータフィールドへのマッピングルールをアプリ上で設定します。一度設定したマッピングルールはマッピング設定ファイルとして保存され、以降同じフォーマットのファイルは自動変換処理を行う事が可能です。i-FLEXはマルチスレッド処理によりEXCELファイルもテキストファイルも同時並行で処理することが出来ます。

i-FLEXで作成したファイルはINDEQSシリーズの、どのソフトウェアでも読み取れるため、リアルタイムモニタリング、傾向管理、レポート作成などを用途に応じて自在に扱うことが出来ます。

EXCELの特性を生かした直観的マッピング

EXCELデータ取り込み範囲をマウス操作で範囲指定し、範囲取得ボタンで各項目へ、データ収集範囲を直観的に指定します。

データが列方向、行方向のどちら場合も対応します。行や列の間に空白セルがあったり、検査数によってデータの最終列、最終行がファイルごとに異なる場合でも最終行、最終列までデータを取得します。

セル内の情報以外にも、シート名、ファイル名、フォルダ名からも情報を取得できます。



柔軟なテキストマッピング、変換設定

測定機器や生産設備から出力されるテキストファイルフォーマットは多岐にわたり、柔軟な処理が要求されます。i-FLEXはデータの並びを４タイプに分類して処理します。データエンコードやデリミタなどのファイル情報を設定し、それぞれのINDEQSデータフィールドに対応するテキストデータの位置を列、行、データのラベル(ヘッダ)などから検索できるよう設定します。

EXCEL同様にファイル名やフォルダ名からも情報を取得できます。

正規表現によって、取得したテキストの一部分だけを抜き出し、マッピングする事も可能です。例えば、「20250101-製品A.csv」というファイル名から日付部分だけ抜き出し、計測日時としてデータに付帯させるといった使い方が出来ます。


自動データ変換

一旦マッピングルールを設定した後は、同一フォーマットのファイルを自動で変換します。オートモードでは指定したターゲットフォルダ(複数可)を常時監視し、検査データが作成されると自動で変換作業を行います。
変換に失敗したファイルはエラーフォルダへ移され、エラーログを出力します。

最大で10個のインスタンスが独立して稼働し、各インスタンスに設定されたマッピングルールに従って、異なるジョブを同時並行で処理します。一旦マッピング設定ファイルを作成した後は、EXCEL本体が不要となるため、OfficeアプリがインストールされていないデータサーバでもEXCELファイルの変換が可能です。

稼働中はタスクトレイに格納されバックグラウンドで稼働するので、画面を占有しません。





ファイル管理も自動化

変換中や、変換後に必要となるファイル処理もi-FLEXの画面上で設定可能です。

  • バックアップ作成時にファイル処理を行った日付時刻を付加
  • ターゲットフォルダのサブフォルダ内までファイル検索範囲を拡張
  • バックアップ時に元のフォルダ構成を保持してバックアップする
  • 処理済みファイルとエラーファイルの自動削除
    (保持期間を経過し、不要となったファイルをi-FLEXが自動削除します。)
  • ファイルを直接削除せず、一旦OSのゴミ箱を経由する。


拡張性

i-Flexの標準モジュールはテキストファイルと、EXCEL形式ファイルの多様なパターンに対応できるよう設計されています。
データの結合や、補完が必要な場合などの特殊ケースは標準モジュールで対応する事ができませんが、特殊読取りモジュール※1を追加する事で対応します。

i-Flexのデータ変換モジュールとファイル処理モジュールは共通使用できるよう設計されています。特殊読取りモジュールが追加されてもユーザインターフェースの操作を殆ど変えることなく組み込めるので、短期間での特殊読取りモジュールを追加、機能拡張を実現します。

特殊対応例：

  • 工程番号を別ファイルの工程番号／工程名の対応表から検索し、工程名をデータとして取得する。
  • データラベル名称に余分な全角、半角スペースが入っているので削除して取得する。
  • 項目A、項目Bのデータを結合する

※1　全てのフォーマットの読取りを保証するものではありません。

対応実績のある変換事例

  • EXCELファイル
    EXCELは規則的に縦、または横並びにデータが入力されているデータに対応します。規則性があれば途中に空白行や空白列が存在したり、データの最終行がファイルごとに異なっていても対応します。
    • マッピングルール作成時はEXCEL本体とi-FLEXを使用して直観的なデータマッピングを行うため、本体EXCELが必要ですが、マッピングファイル作成後はEXCEL本体は不要です。通常MS Officeアプリケーションがインストールされていないサーバ機でも問題なくファイル変換を行えます。
  • CSVファイル
    EXCEL同様、規則性を持った縦、または横並びに入力されたデータを読み取り可能です。ヘッダ行やラベル行の有無にかかわらず対応可能です。
    • 主な実績：
      • ミツトヨ製三次元測定機データファイル
      • 東京精密性(ZEISS）三次元測定機用ソフトウェアCalypsoのデータファイル(INDEQSから直接読取り可能)
      • キーエンス製IMシリーズ
      • ニコン製画像測定機NEXIVシリーズ
      • 日立システムズ製i-ReporterのCSVファイル
      • WENZEL(Quartis)三次元測定機データファイル
      • 工作機械のPLCから出力したCSVデータ

その他、インラインの温度センサや厚みセンサなど多数のデータファイルに対応します。
特殊フォーマットや、xmlなどの他種の汎用フォーマットもi-FLEXに特殊モジュールを追加して対応可能です。
サンプルファイルを送付頂ければ最短7営業日で対応可能です。弊社サイトの問い合わせフォームからお問合せ下さい。